「お姉ちゃんは大丈夫?」
わたしも下へおりて
お姉ちゃんと話してる。
お姉ちゃんは車椅子生活だ。
「うん、ある程度なれたかな。」
「そっか。ならよかった。」
「ありがとね。姫乃。」
そうやって笑ってくれるお姉ちゃん。
わたしはお姉ちゃんが大好きだから。
「うん!」
「ねぇ、姫乃ちょっといい?」
「ん?」
「あのね、わたしね、
蓮琉と結婚するの。」
蓮琉…と?
それはあまりにも残酷で
今の私にはとても受け入れられない。
「え。」
「だから…ね、わたしの足を直してくれる人がアメリカにいるの。だから蓮琉と行こうと思ってる。」
「そっ…… か。いつ?」
「来週。」
「来週か…。」
「うん、応援してくれる?」
お姉ちゃんは不安そうに聞いてくる。
「あったりまえじゃん!大好きなお姉ちゃんだから!」
笑ってごまかす。
もう、わたしはどうしていいのかわからない。
どうしてこんなにも神様は意地悪なのだろうか。

