「ただいま。」

「ありえないっ!!」



お姉ちゃんの声だろうか?

言い合いしてる?あんまりよく聞き取れない。

何を言ってるんだろう。


「お姉ちゃん?」












と、蓮琉。





「だ…大丈夫?」

ねぇ、お姉ちゃん。どうしてそんなに泣いてるの?

ねぇ、わたしが聞いたらお姉ちゃんは話してくれる?

「あんたのせいよっ!あんたが…。」

お姉ちゃんはそれだけ言い、家を飛び出した。

「ちょ、お姉ちゃん!」


「姫乃。ほっといてやれ。」

蓮琉は呆れてる…?

「ねぇ、蓮琉?何があったの?」

「いや、ちょっと…。まぁ、大丈夫だろ。」

苦笑い。蓮琉…。

「蓮琉…。お姉ちゃん探しに行こう?
大丈夫。そんなに遠くに行ってないはずだよ」

でも、時計は8時をまわってる。

こんな時間におばさんはなにしてるんだろう。

「あぁ。でも、姫乃は来なくていいよ。危ないから。」

「え、でも…。」

「大丈夫だから。」

その時…


「ただいまー。」

おばさんだ。

「あら、蓮琉くん!凛々花は?」

「……。」

「え?凛々花いないの?」

「さっき、でかけました。」

蓮琉はそれだけいい、お姉ちゃんを探しに行ったんだろう。

おばさんは…わたしの存在を消してる。

「ねぇ。」

「あ、はい?」

「凛々花は?」

「お姉ちゃんは…。さっき、蓮琉と喧嘩したみたいで…。」

「そう…。」

わたしもお姉ちゃんを探そう。

そう思い、靴を履き家を出た。

















この時、ちゃんと蓮琉の事を聞いてれば

あんなことにはならなかった。