「え?」
「凛々花だよ。」
あ、お姉ちゃん…。
わたしが期待をした罰なのかな。
わたしに味方なんていちゃいけないんだ。
「そう、だね。」
自分の気持ちを押し殺して
必死に耐えた。
「あぁ。まさかお前が愛人の子供だったか。
凛々花は辛かっただろうな。もっと、早く気づいてあげれてれば…。」
悔やんでる椎名。
違う。椎名が抱えまないで。
違う、違う。ちが……う。
「違うよ。わたしがここに居るのがいけないの。お姉ちゃんが苦しいのを棚に上げて
自分だけが苦しいと思ってた。ただ、わたしも味方がほしかっただけ。でも、ただの言い訳。ごめんね椎名。」
「謝るんなら凛々花にだろ。」
そっと冷たい目。
わたしを軽蔑する、あの目。
皆同じ目で見てくる。
そうだよね。わたしが悪いもんね。
「わたし…が、生まれてきたのがいけなかったんだね。」
そっとわたしの頬を伝っていってきのしずくがおちる。
「あ、いや…… そういうわけじゃ…。」
椎名は申し訳なさそう。
「知ってたから。お母さんとお父さんが愛し合っていても、わたしが生まれてこなければ…
こんな事にもならずにすんだ。わたしって本当迷惑なんだね。」
別にわたしは可哀想な子で見られるのは平気だから。
「姫乃…。」
蓮琉は心ここにあらず。
何考えてるかなんてわからない。
でも、一つだけわかる。
二人ともわたしに早く消えてほしいんだろう。

