「ねぇー姫乃ぉー。」
突然、お姉ちゃんがわたしを呼ぶ。
「なに?」
「あんたはさぁー、わたしに申し訳ないと思うぅー?」
まさかの質問。
椎名は何も知らないのに。
「思うよ。」
「ふぅーん。わたしもねぇー、あんなのことは憎いー。」
「そうだね。」
「なんで、あんたのお母さんは…お父さんと一緒になったんだろぉーっていっつも思うー。」
「うん。」
この前わたしがぶつけた気持ち。
だから次はわたしがきいてあげるばん。
「なんで、って。あんたさぇーいなければって。思うーー!」
そこまで言うとお姉ちゃんは寝た。
きまずくなる。
蓮琉は黙って。椎名は頭に?があるだろう。
「ごめん蓮琉。お姉ちゃんを連れて行ってくれないかな?」
蓮琉ごめん。
「あ、うん。」
「ごめん椎名。お姉ちゃんはお酒弱いから。」
「あぁ、いいんだ。凛々花はいつもあぁだし。それより、凛々花の言ってたことってなに?」
いつか、いつかはバレると思ってた。
別に隠すつもりもない。
「うん、待って。蓮琉が帰ってきてから話そうと思う。」
わたしたちの間には重い空気がながれる。

