今日はお母さんの命日。
「1年ぶりだね。お母さん。」
もう、花も枯れたんだろう。
綺麗になくなってる花。
ごめんね。お母さん。
「お母さん。お父さんは明日来るかな?
それとも来ないのかな。ごめんね、お母さん。わたしもっと強かったら。こんなに弱いから
ダメなんだよね。お母さん、もぉ、どうしていいかわからないよ…。」
お母さん…。
わたしはもっとお母さんのぶんまで生きるから。
でも、たまにお母さんに会いたくなる。
「お母さん、会いたいよ…。」
頬に冷たいしずくが垂れてくる。
久しぶりに頬にふれたしずく。
もう、ずっと泣いてなんかなかった。
でも、わたしだって限界なんだ。
お母さん。
「姫乃…。」
不意に、とても懐かしい
わたしの大好きな…大好きだった声がする。
「ふふ、お母さん。わたし幻聴まで聞こえる。」
そうお母さんのお墓に笑いかけた。
「おい、何が幻聴だよ。」
「う…そ。蓮琉……。」

