「凛々花ー。ご飯よー。それと姫乃も。」
なにそのおまけの言い方。
わたしだって怒りという感情くらいある。
もう、限界だった。
「はぁーーい!」
お姉ちゃんは急いで駆け下りていった。
その後をわたしはゆっくり行く。
できれば行きたくない。
お姉ちゃんは私の前に座る。
その横にお母さん。わたしの横にお父さん。
「あ、そういえば姫乃。もうすぐあなたのお母さんの命日でしょ?」
お母さんはタイミングが悪い。
お姉ちゃんだって嫌な顔をする。
「はい、そうですね。」
「その日はお父さんとお母さん出かけるの。」
は?この人は何を言ってるんだろうか。
「はい?」
聞き返しても聞きたくない事だってある。
「いや、だから。出かけるの。」
「お父さん。ホント?」
「あぁ、。」
なにその、仕方ない。みたいな顔。
私のなかで何かが切れた。

