「おい。」

後ろからいかにも怒ってます感を出して

立っている人がいる。

振り向かなくなって誰だか分かるくらい

わたしは歩が好きなんだね。

「なに。」

「お前なにやってんだよ。」

「見てわからない?荷物をまとめてる。」

「だから、どこ行くんだよ。」

「どこって…。実家。それに大学だって…。」

「お前はバカか。大学なんてものうちの親父が言えば辞めさせられるに決まってんだろ。」

「は…?」

「お前は大学なんて行かなくていい。ここにいろ。」

ほらね、そうやっていつも優しかったよね。

お姉ちゃんの事がてっきり好きなんだと思ってた。

それもわたしの勘違いだったんだ。

「わかった。大学なんて行かないから。ほんとに実家に帰りたいだけ。」

お願い。わたしの嘘に騙せれてよ…。

「そっか。
















とでもいうと思ったお前は!!!!」