「そ…そんな言い方ないんじゃないですか!?」




こんなあたしでも一応プライドってものがある。

見ず知らずの初対面の人にこんな事言われて怒らない人はいない。


自分が悪いとはいえ、あたしはちゃんと2回も謝ったのに!






「それ、睨んでるつもり?」



ぶつかったあたしのほうが悪い、と頭ではわかっている。


でもコンプレックスの身長のことをそんなふうに言われたら

もうそんなものじゃ収まらない。








「ありんこに噛まれても痛くも痒くもないから」




その一言が、あたしの怒りのボルテージの針を振り切らせた。






「はぁあーーー!?!?」





涼しげにその場を去る彼。
その後ろで叫ぶあたし。





なに…なんなの





なんなのあいつー!!