あたしも朝弱い方だから、その気持よくわかるかも。
だからこそ、あの時のあたしの態度の悪さがわかる…
初対面なのに失礼!とか言う割に
あたしも色々言ってたな……
「そんな暗い顔しないでよ~」
「いひゃい!?」
みょーんと両方のほっぺたを引っ張られる
おかげでわけわかんない声が出た。
「はは、かわいー」
「かっ…!?」
か、かわいいと!?
この状況でかわいいとか言いましたこの人!?
そして何気に痛いよ!痣になる!
「いひゃいいひゃい!」
「あは、ごめんごめん」
可愛くてつい、と笑いながら
顔から手を離す。
そして絶妙なタイミングでバスが来た。
「暗い顔しないでよー。藍里ちゃんは笑ったほうが可愛いよ。」
にへっと笑った侑李。
「………」
これは、あれだ。
誰にでも言ってるんだ。
だってどう考えても慣れてるでしょ!
内心ドキドキしている気持ちをごまかすようにそんなことを考えて
侑李をおいてバスに乗り込んだ。
そしてちゃっかり隣りに座ってくるヤツ。
なんでついてくんのよ!
