とりあえず19歳ってことでいいのかなもう
いいよねもう。
リュックからスマホを出して時間を確認すると
いつもより早めに家を出てきたから、バス来るまでまだ15分くらいある。
その間、侑李はしつこいほどあたしに話しかけてきた。
「ねーねー、LINEブロック解除してよー
藍里ちゃんとLINEしたい。」
「解除しても話すことないでしょ」
「じゃあブロックすることもないじゃん」
ぷぅっと頬をふくらませる侑李。
まるで小さい子供が拗ねているように見えて
不覚にも口元が緩んでしまった。
その一瞬を見逃さなかった侑李。
「あ、あ、笑った。俺のところ見つけると藍里ちゃんいつも嫌そうな顔するから嬉しい。よかったー」
「え"」
あたしそんな顔してた?
確かにちょっと……いやかなり嫌だったから
眉間にしわ寄せるくらいしてたかもしれないけど…
「まぁ俺も朝弱い方だからさ
あの時藍里ちゃんにひどいこと言っちゃったんだよね。」
「そう、なの?」
「そうだよ。昨日の夜早く寝たから今日は朝から絶好調!
藍里ちゃんとも話せるようになったしね」
確かに
あの時、視界に入らなかった~とか
ありんこに噛まれてもなんとかかんとか
言ってたにしては
その後に会った時の対応がやけに違う。
それはそういうことだったの?
