こいつ…!
一度ならず二度までも!!
怒りが全身から溢れてくるのが分かる。
プルプルと拳を震わせながら
「あの!身長のこととやかく言うのやめてください!」
バカにされてもしょうがないくらいの身長差だけど
そんなの慣れっこだけど
それでもそれを人に言われるのはとにかく嫌だ。
「…ごめん、つい。もうしない。」
「………」
謝ってもらったのはあたしなのに、あたしが悪いことをしたかのような罪悪感に見舞われるのはなんでだろう。
調子狂うな…この人
つかみ所がないというか
「とにかく、ありがとうございました。じゃあこれで!」
これ以上一緒にいたらまた何かよくわかんないこと言われそうだから
もう二度と会わないことを願って早く立ち去ろうとしたとき
すれ違いざまに腕を掴まれた。
「っ、は?」
「ねぇ、また会わない?」
は、はぁ??
またわけわかんないことを言い出したよこの無駄に綺麗な人。
あたしは一刻も早くあなたとさよならしたいんだよ!
「ていうか、もうスマホに俺のメアドと番号入ってるんだけどね」
「はぁ!?」
