君といれる奇跡


またいつものように海に私たちについての話を聞いていた。

「そういえば、初めて会った時どうしてここに?って言ってたけどそれって…」

話してる途中海の表情が変わったので止めてしまった。
少しして、着いて来てと言われたのでついていった。少し歩いていると真っ白な建物があった

「ここは?」

「病院だよ」

「病院??私たちの住む場所にはその病院ってものがないの」

怪我してる人が通う所と教わった
中に入ると片足を引きずりながら歩いている人やゴホゴホと言ってる人もいた
そして201と書かれた部屋に来て1つ1つカーテンで仕切られていた。
一番奥まで行き海がカーテンを開けた
そこには私と天にそっくりな人が静かに眠っていた。

「…わたし?」

「右側に眠っているのが如月美月『きさらぎ みつき』左は清水陽『しみず よう』だよ。そして俺は大空海」

11月、学校帰りの登下校中、海は先生に呼ばれ美月と陽2人で帰ってたらしい。でも2人共階段で足を滑らせ落ちてしまった。2人は眠り続けて1ヶ月が経ち目を覚まさないと言っていた。

「俺たちは高校3年生で進路も三人とも無事に受かった。美月はファッション誌になりたくて俺は美容師になりたくてそれぞれ専門学校へ、陽は働きたいといって就職した」

「海、今日はここまででいいか?こいつがもたない」

「あ、うん。大丈夫?美月」

違う、わたしは美月じゃない。
…じゃぁ、私は誰なの?