主様の館についた
あのやる気はどこ行ったのかって思うくらい緊張感とためらいが止まらない

「ふー」

落ち着かせるため深呼吸した
そうすると私の頭を天が撫でてくれた

「大丈夫。俺がいる」

なんだか懐かしい。暖かい感じがした

「うん、ありがと。行こう」

長い廊下を渡り扉をあける
奥にはイスに座ってる主様とその隣にいる秘書さん(ルイ)
思わずその圧迫感に息がつまる

「……主様。お話があります」

「君たちは、天と使だね」

「「はい」」

「ルイ。少し3人で話しさせてくれないか?」

「主様……かしこまりました。失礼します」

そう言って秘書さんはこの部屋をでた
少し沈黙が流れる

「主様。私たちは何者なのですか?」

主様の表情が少し変わった
隣にいる天の表情はわからなかった

「仕事で人間界に行った時ある人間に会いました。彼は驚いて私たちを『美月』
『陽』っと呼んでいました。話を色々聞き、何より私たちにそっくりな人が病院で眠っていました」

天の手をギュッと握った
それを握り返してくれた。まるで大丈夫だと言っているかのようだった

「人間界の者が天国界の者を見えるなんて今までなかったし、天国界の者は死んでいるはずです。なのに人間界で私たちが生きてるなんて…」

「本来ならあり得ない。探しても探しても、答えは出なかった。だから主様にお伺いしました」

途中で言えなくなってしまった私に代わり天が話してくれた。

「何がどうなってるのか話してください
…俺はこいつは何者なんですか?」

真っ直ぐ主様を見つめた
きっと天も同じだと思う