空を見上げると、いつもと変わらない天気

「はぁー、また晴れか。いつもと同じ天気つまんない…」

「やっと見つけた。こんなとこにいたのか」

「天…」

彼は天(てん) 私の大切な相棒だ

「仕事の依頼きたの?」

「あぁ、今回は『高校生』らしいぞ」

「『高校生』ねぇー」

世界は二つに分かれている。
喜怒哀楽が激しく、足を使って走りご飯を食べ布団で寝る人間界と、背中に二つの白い翼をもち、寝なくても食べなくても生きていける天国界
あまり変わらないけれど大きな違いは一つ「死んでるか生きてるか」

私たちのいる世界は何らかの理由で死んでしまった人がこの世界で人間界の恋を応援するという変なシステム

「ほら、行くぞ」

「うん。今日も頑張ろうね!」

翼を広げ飛んで人間界につながる泉へと向かった

「あぁ、てかお前良い加減名前付けろ
探す時人に聞けねーから見つけずらい」

「あーごめんね。いい名前が見つからなくて」

人間界にいた頃の記憶は全部ない
目が覚めたらここにいてここの主らしき人に自分の性別とこの世界でのオキテと仕事を教わったぐらい
仕事をするには必ずパートナーがいて私がこの世界に来たとき、ちょうど天もこの世界に来た。
だからたまたまパートナーになった。
名前も自分で決めて歳を取らず、家族もいない。歳もわからず、人間界でいう
『誕生日』もない。
空は必ず晴れ。他の天気は知らない
この世界ではそれが当たり前

「なんでもいいだろ。名前なんて」

「まぁ、そーだけどさー。なんかねー」

話してるうちに泉に着いた
ここから人間界の世界に行き様子を伺ったり背中を押したりする
直接人間界の物と関わることはない
人間の人たちは私たちが見えないのだから