桜が舞うこの季節
俺、真田慎之介は今日から『私立青葉学園』の生徒になる
去年できたばかりの新設校で上級生は2年生のみ
どんな出会いがあるかすごくワクワクする
校門をくぐり抜け掲示板に貼ってあるクラス表を見に行こうとしたら
友人の小峰千夏に声をかけられた


「慎~おはよ!
やっぱここにして正解だな
これで追いかけられないで済む」


「ちー、おはよう!
さすがにここでは追いかけられないでしょ
ちー、かっこいいから女子に人気だったよね」


「いや、慎も結構かっこいいぞ?
おれが言うんだから間違いない!」


「そういや、なんか今年から特別入学してくる子が入ってくるんだって!
なんでも女子高に行くのが嫌でここに入学してくるとか」


「あー…アイツがそんなこと言ってたな
って掲示板見てない!今から見に行くぜ☆」


「ちょっ、待って!」



ちーの後を追いかけ、掲示板に貼ってあるクラス表を見る
偶然にもちーと同じクラスになれた
そのなかの『斎藤夕』の名前をちーがずっと見ている
もしかして知っているのかな?
そう思っているとフリフリのレースが付いたスカートに
赤白のボーダーシャツを身にまとった女の子が桜の木の下にいた
その容姿に思わず見惚れているとちーが女の子に話しかけていた