3年前。

夏の暑い季節。

僕は足音が響くだけの静かな廊下を歩いていた。
今はちょうど夏休みの時期だ。
塾に通っている人は夏期講習や宿題に追われている。

僕は塾に入っていないため、学校の補習授業に参加していた。

珍しいと思われるが、補習授業にはおよそ3分の1程の人数の生徒が来ていた。

補習授業が終わった後、皆は各自自由に解散していったが、僕は外に出る気になれず校内をウロウロしていたのだ。