健太郎side
「大島、里緒ねぇ…」
俺はアイツが立ち去った後、一人で呟いた。
「…おもしろい奴だ」
ますますアイツを知りたいと思った。
てゆーか意外だなー。
もう高校2年生なんだし、キスくらいしたことあると思ってたのに。
…俺もあるし。
「………ファーストキス、か」
懐かしい。
この“ドS王子”の名を持つ俺でも、ドキドキしたもんなー。
まぁ、中1の時だけど。
ファーストキスを、あの女としたことは後悔してない。
でも、もうあの女とは顔を合わせたくない。
付き合って早々浮気するようなあの女…関わっても何の得もない。
でも…好きだったから…。
ファーストキスは、好きな人としたいものだ。
もっと欲を言えば、これからずっと一緒にいる人としたいものだ。
そう考えると…俺、ちょっと酷いことしたかな…。
アイツは友達も彼氏もいなくて、当然…好きな奴もいないんだろうし。
まだ知り合ったばかりの俺と強引にキスなんて…。
いつの間にか家に着いていて、自分の部屋に入り、ベッドに倒れ込んだ。
家には母親も居て、「おかえり」って言ったみたいだが、そんなのは聞こえなかった。
古傷って…こんなに痛むものなんだ。
もう思い出すことなんてないと思ってたのに。
あの女とは会ってないけど、あの女とアイツが重なってしまって、生々しいほど鮮明に思い出されてしまった。
あの女と付き合った日々を…。
この話を、いつか誰かにするのだろうか。
古傷を自ら思い出して苦しむなんて…馬鹿馬鹿しい。
本当に心許した奴だけに話そう。
心許した奴には、隠し事はしたくないから。
同じ思いはしたくない。
ドS王子の胸の中は、とてもザワザワしていた。
「大島、里緒ねぇ…」
俺はアイツが立ち去った後、一人で呟いた。
「…おもしろい奴だ」
ますますアイツを知りたいと思った。
てゆーか意外だなー。
もう高校2年生なんだし、キスくらいしたことあると思ってたのに。
…俺もあるし。
「………ファーストキス、か」
懐かしい。
この“ドS王子”の名を持つ俺でも、ドキドキしたもんなー。
まぁ、中1の時だけど。
ファーストキスを、あの女としたことは後悔してない。
でも、もうあの女とは顔を合わせたくない。
付き合って早々浮気するようなあの女…関わっても何の得もない。
でも…好きだったから…。
ファーストキスは、好きな人としたいものだ。
もっと欲を言えば、これからずっと一緒にいる人としたいものだ。
そう考えると…俺、ちょっと酷いことしたかな…。
アイツは友達も彼氏もいなくて、当然…好きな奴もいないんだろうし。
まだ知り合ったばかりの俺と強引にキスなんて…。
いつの間にか家に着いていて、自分の部屋に入り、ベッドに倒れ込んだ。
家には母親も居て、「おかえり」って言ったみたいだが、そんなのは聞こえなかった。
古傷って…こんなに痛むものなんだ。
もう思い出すことなんてないと思ってたのに。
あの女とは会ってないけど、あの女とアイツが重なってしまって、生々しいほど鮮明に思い出されてしまった。
あの女と付き合った日々を…。
この話を、いつか誰かにするのだろうか。
古傷を自ら思い出して苦しむなんて…馬鹿馬鹿しい。
本当に心許した奴だけに話そう。
心許した奴には、隠し事はしたくないから。
同じ思いはしたくない。
ドS王子の胸の中は、とてもザワザワしていた。
