神澤さんの言葉を遮るように俺はそう言った。
神澤さんはというと、やっぱり顔が真っ赤で。
りんごのようだと、その時思った。
「…わ、悪い…数学教えてもらうんだった」
「そ、そうでした…じゃあ…始めましょうか」
なんか微妙な空気が漂う中、俺は神澤さんに数学を教えてもらった。
神澤さんの教え方はすごくわかりやすく、俺はすぐに公式を覚えた。
全部教えてもらった頃には、時刻は既に7時を回っていて、俺と神澤さんはそこでお開きとなった。
「今日ほんとにありがとう、神澤さん」
「い、いえ…わたしは別に…」
職員室に教室の鍵を戻しに行き、今は昇降口にいる。
神澤さんはどうやら歩きできているようだ。
まあ俺もそうなんだが。

