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手を繋ぎながら家の前までくると……なんかちょっと……寂しい…。
まだ…離れたくない。
そう思ってさくちゃんの手をきゅっと握った。
「陽和?もう着いたけど……」
「……まだ……離れたく…な、い……。」
かぁぁぁっと顔が熱くなってとっさに下を向いた。
すると隣からはぁっとため息が聞こえてきた。
……あ…面倒くさいって……思った…かな?
「ご、ごめんね、何でもない!
また明日ね!」
慌てて手を離して家に入ろうと段差を登ると、さくちゃんに腕を掴まれた。
……え、?
―グイッ
そのまま後ろに引っ張られて……
落ちる!
そう思って目をぎゅっと瞑ったら私はふわっと温かい何かに包まれた。
「…あれ?……痛く、ない…?」
「……すぎ…」
耳元でさくちゃんの声がした。
え、わ、私さくちゃんに後ろから抱きしめられてる!?!?
「え、な、さくちゃん!?
ど、どうしたの?」
びっくりして上手く言葉が出てこない。
「陽和さ……ホント可愛すぎ…。」
「へっ!?な、何言って…!?」
顔が真っ赤になって心臓が壊れそうなくらいバクバクと音を立てている。
