「……本当のことを言えば思い出すかもしれないんだよ?」
透くんは納得できないんだろうな…
拳を握りしめて戸惑っている。焦っている。
透くんの気持ちも分からなくはないよ?
だけどごめん。透くん。
「あたしは優のことを信じてるから」
今すぐにじゃなくたって。
どれだけ時間が過ぎたって。
優は絶対思い出してくれる。
それまであたしはちゃんと待ってる。
「……分かったよ…」
「梓ちゃん!?沙耶ちゃんも本当にそれでいいの!?俺は納得できないよ…!」
息も途切れ途切れになりながら、透くんが訴えてくる。
「沙耶ちゃんは優のことが好きなんでしょ!?」
「……だから、だよ」
「なんで!?好きなら………」
「好きだから、優のことを苦しめたくないの!!」
透くんの言葉をさえぎって叫ぶ。
「あたしだって本当は言いたいよ!?あたしは彼女だよって。あたしは友達なんかじゃないよって。…でも!!それで優を苦しめるくらいなら……あたしは言わない…っ!!」
静まりかえる屋上。
聞こえるのは枯葉のささやき声だけ。
透くんは納得できないんだろうな…
拳を握りしめて戸惑っている。焦っている。
透くんの気持ちも分からなくはないよ?
だけどごめん。透くん。
「あたしは優のことを信じてるから」
今すぐにじゃなくたって。
どれだけ時間が過ぎたって。
優は絶対思い出してくれる。
それまであたしはちゃんと待ってる。
「……分かったよ…」
「梓ちゃん!?沙耶ちゃんも本当にそれでいいの!?俺は納得できないよ…!」
息も途切れ途切れになりながら、透くんが訴えてくる。
「沙耶ちゃんは優のことが好きなんでしょ!?」
「……だから、だよ」
「なんで!?好きなら………」
「好きだから、優のことを苦しめたくないの!!」
透くんの言葉をさえぎって叫ぶ。
「あたしだって本当は言いたいよ!?あたしは彼女だよって。あたしは友達なんかじゃないよって。…でも!!それで優を苦しめるくらいなら……あたしは言わない…っ!!」
静まりかえる屋上。
聞こえるのは枯葉のささやき声だけ。

