まず、俺の近い距離にいるやつだろう。じゃなきゃ手を握るわけがない。
それにこの手は色が白い。しかも女っぽい手をしている。
その時点で俺に近い女に絞られる。
母さん、はシワシワだから違う。
姉ちゃん、はこんな綺麗な手をしてない。
梓、はもうちょっと黒いはずだ。
他に俺に近い女?
城崎……か…?
でも確か、アイツは男爪が嫌だって話してたことがある。
この手は……女爪だ。
じゃあだれが……
ふと、ひとりの顔が浮かぶ。
“本木沙耶”
俺が忘れてしまった人。
……なんでだろう。
一度本木の顔が浮かんでから、消えない。
アイツの笑顔が頭に焼きついていて離れない。
きっと他に女を思い出そうとしても、もう出てこないだろう。
本気でそう思う。
じゃあ、しかたねーか。
本木に、すべてを託そうじゃねーか。
「……本木沙耶」
頼んだぞ、本木。
心の中で本木に託したと同時に強い力で体が引っ張られた。
なっ、なんだ……!?
もしかして、間違えた……!?
目をギュッと強くつむる。
〈次にお主が目を覚ましたときが、この問題の結果発表じゃ〉
ジジイの声を最後に、俺は意識を失った。
それにこの手は色が白い。しかも女っぽい手をしている。
その時点で俺に近い女に絞られる。
母さん、はシワシワだから違う。
姉ちゃん、はこんな綺麗な手をしてない。
梓、はもうちょっと黒いはずだ。
他に俺に近い女?
城崎……か…?
でも確か、アイツは男爪が嫌だって話してたことがある。
この手は……女爪だ。
じゃあだれが……
ふと、ひとりの顔が浮かぶ。
“本木沙耶”
俺が忘れてしまった人。
……なんでだろう。
一度本木の顔が浮かんでから、消えない。
アイツの笑顔が頭に焼きついていて離れない。
きっと他に女を思い出そうとしても、もう出てこないだろう。
本気でそう思う。
じゃあ、しかたねーか。
本木に、すべてを託そうじゃねーか。
「……本木沙耶」
頼んだぞ、本木。
心の中で本木に託したと同時に強い力で体が引っ張られた。
なっ、なんだ……!?
もしかして、間違えた……!?
目をギュッと強くつむる。
〈次にお主が目を覚ましたときが、この問題の結果発表じゃ〉
ジジイの声を最後に、俺は意識を失った。

