*
「話って、なに…?」
一週間後の放課後、優に話があると呼び出されたあたしはふたりきりで空き教室にいた。
平静を装っているけど、内心ドキドキしている。
心臓は今にも爆発しそうだ。
外ではカラスが呑気に鳴いている。
「単刀直入に言うけど、お前、透のこと好きじゃねーの?」
「なに、それ……」
「この前透がしょげてたから話聞いたら“沙耶ちゃんは俺のことが好きじゃないから”って言ったんだよ」
斜めに傾いた太陽が、あたしたちを赤に染める。
「なぁ、どうなんだよ?」
「………」
「なにも言わないってことは図星なのか?」
図星だよ、とは口が裂けても言えない。
だけどやっぱり、“好き”とも言えない。
「好きじゃないならなんで透と付き合ったんだよ?透がかわいそうだろ」
やめて。
「そんなに透を苦しめたいのか?」
ねぇ、やめて。
「お前のしてることは最低なことだぞ?」
お願いだからやめてよ。
……どうして、優はあたしを責める?
「話って、なに…?」
一週間後の放課後、優に話があると呼び出されたあたしはふたりきりで空き教室にいた。
平静を装っているけど、内心ドキドキしている。
心臓は今にも爆発しそうだ。
外ではカラスが呑気に鳴いている。
「単刀直入に言うけど、お前、透のこと好きじゃねーの?」
「なに、それ……」
「この前透がしょげてたから話聞いたら“沙耶ちゃんは俺のことが好きじゃないから”って言ったんだよ」
斜めに傾いた太陽が、あたしたちを赤に染める。
「なぁ、どうなんだよ?」
「………」
「なにも言わないってことは図星なのか?」
図星だよ、とは口が裂けても言えない。
だけどやっぱり、“好き”とも言えない。
「好きじゃないならなんで透と付き合ったんだよ?透がかわいそうだろ」
やめて。
「そんなに透を苦しめたいのか?」
ねぇ、やめて。
「お前のしてることは最低なことだぞ?」
お願いだからやめてよ。
……どうして、優はあたしを責める?

