今思えば透くんとは付き合わないほうがよかったのかもしれない。
あのとき透くんは“傷ついてきた”って言ったけど、じゃあ今は違うの…?
……違うわけがない。
名目上変わっただけのこの関係に縛られているほうが傷の深さは深くなるだろう。
あたしは毎日毎日優のことを目で追って。
今では気づいている透くんの視線に気づかないフリをしている。
そして透くんに寂しそうな、悲しそうな表情をさせているんだ。
…あたしはどの道を行くべきなんだろう。
優のことを忘れて、透くんと真正面から向き合う?
そうしたら、あたしが自分で自分を傷つける。
優のことを忘れずに、透くんと付き合い続ける?
そうしたら、透くんを傷つけるだけ。あたしも苦しくなる。
優のことを想い続けて、透くんと別れる?
そうしたら、透くんは自分の傷を見えない絆創膏で隠して笑う。効き目もなにもない、シールとなんら変わりのない絆創膏で。
“傷つきたくない”
“傷つけたくない”
その思いが交差して。
あたしは終わりの見えない迷路に閉じ込められているんだ。
あのとき透くんは“傷ついてきた”って言ったけど、じゃあ今は違うの…?
……違うわけがない。
名目上変わっただけのこの関係に縛られているほうが傷の深さは深くなるだろう。
あたしは毎日毎日優のことを目で追って。
今では気づいている透くんの視線に気づかないフリをしている。
そして透くんに寂しそうな、悲しそうな表情をさせているんだ。
…あたしはどの道を行くべきなんだろう。
優のことを忘れて、透くんと真正面から向き合う?
そうしたら、あたしが自分で自分を傷つける。
優のことを忘れずに、透くんと付き合い続ける?
そうしたら、透くんを傷つけるだけ。あたしも苦しくなる。
優のことを想い続けて、透くんと別れる?
そうしたら、透くんは自分の傷を見えない絆創膏で隠して笑う。効き目もなにもない、シールとなんら変わりのない絆創膏で。
“傷つきたくない”
“傷つけたくない”
その思いが交差して。
あたしは終わりの見えない迷路に閉じ込められているんだ。

