「どうしたの……?」
「どうしたって、お前昨日電話切るし」
優に言われてそのことを思い出す。
すっかり忘れてたよ…
「それはごめんね。手が当たっちゃったみたい」
「別にいい。それよりお前、透と付き合うんだろ?」
なんでもないように言われて心臓がドクンと鈍い音をたてながら動く。
「なんでそれを……」
「昨日の夜、透から連絡がきたんだよ」
「あ、そう……」
「おめでとな」
ありがとうって言わなきゃダメ?
嬉しいよって言わなきゃダメ?
優に祝福されると辛いの。
その言葉のひとつひとつが刃となって胸に突き刺さるの。
だって透くんの彼女という立ち位置になったけど、優への“好き”は今も変わらないんだから。
好きな人に他の人と付き合うことを祝われても、嬉しいわけないじゃん……
でも。でも、
「ありがとう。嬉しいよ」
これがあたしの償いなんだから。
それにあたしがちゃんと答えなければ優に透くんには恋愛感情を持っていないことを悟られてしまう。
友達思いの優のこと。きっとあたしを嫌いになる。
だから、ウソの言葉をまた吐かなければいけないの。
「どうしたって、お前昨日電話切るし」
優に言われてそのことを思い出す。
すっかり忘れてたよ…
「それはごめんね。手が当たっちゃったみたい」
「別にいい。それよりお前、透と付き合うんだろ?」
なんでもないように言われて心臓がドクンと鈍い音をたてながら動く。
「なんでそれを……」
「昨日の夜、透から連絡がきたんだよ」
「あ、そう……」
「おめでとな」
ありがとうって言わなきゃダメ?
嬉しいよって言わなきゃダメ?
優に祝福されると辛いの。
その言葉のひとつひとつが刃となって胸に突き刺さるの。
だって透くんの彼女という立ち位置になったけど、優への“好き”は今も変わらないんだから。
好きな人に他の人と付き合うことを祝われても、嬉しいわけないじゃん……
でも。でも、
「ありがとう。嬉しいよ」
これがあたしの償いなんだから。
それにあたしがちゃんと答えなければ優に透くんには恋愛感情を持っていないことを悟られてしまう。
友達思いの優のこと。きっとあたしを嫌いになる。
だから、ウソの言葉をまた吐かなければいけないの。

