手に持っていたスマホがブルブルと震える。
……電話がきた。
「もしもし。優?」
『おう。今平気だったか?』
「うん。平気だよ」
平気は平気だけど。
あたしの心臓が大丈夫じゃないかもしれない。
顔がニヤけて、これでもかってくらい速く心臓が脈を打つ。
「それで?話って?なにかあったの?」
『なにかあったっていうか…』
それっきり無言になってしまう優。
一階から両親の笑い声が聞こえてくる。
「優……?」
『あっ、悪い。それで、話なんだけど……今日のクッキー…』
「クッキー?クッキーがどうかした?」
クッキーについてだなんて思ってもみなかった。
作り方でも聞きたいのかな…?
『あのクッキーさ、俺に作ったりしたこと、ある?』
「え、いや……それは…」
本当のことを言うべきか。
ウソのことを言うべきか。
「………ある、よ」
悩んだ挙句、本当のことを伝えた。
『やっぱり……』
「え……?」
やっぱり…?
やっぱりって、どういうこと?
だって優は、あたしのことを忘れているのに。
……電話がきた。
「もしもし。優?」
『おう。今平気だったか?』
「うん。平気だよ」
平気は平気だけど。
あたしの心臓が大丈夫じゃないかもしれない。
顔がニヤけて、これでもかってくらい速く心臓が脈を打つ。
「それで?話って?なにかあったの?」
『なにかあったっていうか…』
それっきり無言になってしまう優。
一階から両親の笑い声が聞こえてくる。
「優……?」
『あっ、悪い。それで、話なんだけど……今日のクッキー…』
「クッキー?クッキーがどうかした?」
クッキーについてだなんて思ってもみなかった。
作り方でも聞きたいのかな…?
『あのクッキーさ、俺に作ったりしたこと、ある?』
「え、いや……それは…」
本当のことを言うべきか。
ウソのことを言うべきか。
「………ある、よ」
悩んだ挙句、本当のことを伝えた。
『やっぱり……』
「え……?」
やっぱり…?
やっぱりって、どういうこと?
だって優は、あたしのことを忘れているのに。

