君についた10のウソ




ブー……ブー……


お風呂上がり、髪を乾かし終わると同時にメールが届いた。



優から……?


メールの送り主は優で。


あの日から初めてとなる優からのメール。


ドキドキしながらメールを開く。



《話したいことあるんだけど、今電話してもいいか?》



………っ!!


話したいこと……


その内容がなんなのかは分からないけど、“電話しないか?”その言葉だけでもう十分だ。



「いいよっと……」



メールを返すと電話がくることに備えて自分の部屋に急いで移動する。


あたしだって年頃の女の子なんだから電話をお母さんたちに聞かれたくないもん。



ふぅ……


部屋に入ると一直線にベッドにダイブしてゴロンと仰向けに寝っ転がった。



どうしよう…


心臓の音が電話で聞こえちゃったりしないよね……?


バクバクいっているこの心臓。


手を当ててみるとその振動が手に伝わってくる。



こんなにドキドキするのは久しぶりだなぁ。


このドキドキが、幸せな音のように思える。