「クッキー食べたいなぁっ」
お昼休みになり、いつも通り三人でご飯を食べると、透くんがワクワクした声で独り言のようにつぶやいた。
優と桃菜ちゃんがふたりでどこかでご飯を食べるようになってからの、いつも通りだけど。
カバンからタッパを取りだしてフタを開ける。
「どうぞ」
「わぁ!いっただっきまーす!!」
「いただきます」
リスのようにクッキーを頬張る透くんとどこかの料理評論家のように丁寧食べる梓は対照的だ。
美味しくできてるかな…?
「あっ、レモンの味がする!」
「そうだよ。レモンクッキーにしたの」
「美味しいよ!!」
ホッペが落ちちゃいそう、なんて言いながら頬を抑える透くんを見ると作ってよかったなぁ、と思う。
梓もニコニコとしてくれているし。
「どんどん食べてね」
「食べる食べる!ありがとう!!」
もういっこいただきまーす、と言いながらクッキーをつまみ上げた透くん。
だけど。
そのクッキーは口に入る前に透くんの手を離れて上へ上へと上っていく。
「えっ!?クッキーが……消えた!?」
食べようとしていた本人からしたらミステリーだ。
あたしたちはどうなっているのか見えているからなんとも言えない。
お昼休みになり、いつも通り三人でご飯を食べると、透くんがワクワクした声で独り言のようにつぶやいた。
優と桃菜ちゃんがふたりでどこかでご飯を食べるようになってからの、いつも通りだけど。
カバンからタッパを取りだしてフタを開ける。
「どうぞ」
「わぁ!いっただっきまーす!!」
「いただきます」
リスのようにクッキーを頬張る透くんとどこかの料理評論家のように丁寧食べる梓は対照的だ。
美味しくできてるかな…?
「あっ、レモンの味がする!」
「そうだよ。レモンクッキーにしたの」
「美味しいよ!!」
ホッペが落ちちゃいそう、なんて言いながら頬を抑える透くんを見ると作ってよかったなぁ、と思う。
梓もニコニコとしてくれているし。
「どんどん食べてね」
「食べる食べる!ありがとう!!」
もういっこいただきまーす、と言いながらクッキーをつまみ上げた透くん。
だけど。
そのクッキーは口に入る前に透くんの手を離れて上へ上へと上っていく。
「えっ!?クッキーが……消えた!?」
食べようとしていた本人からしたらミステリーだ。
あたしたちはどうなっているのか見えているからなんとも言えない。

