その時バッと部屋が異様な光に包まれてそこに女の子が現れた。


「沙知!!!!!」


そこにいるはずのない沙知が腕を組んで立っていたのだ。


触れることもできるしまるで本当に生きてるみたいに。


「ん?なんだテメェ、死んでも俺に文句言いにきたのか?」


あらんがむくっと起き上がって目をこする。


怖いとか驚きという感情はそこにない。


この感覚は千穂が出てきた時と全く同じだから。


「沙知、出てきてくれたの?どうして今?」


冷静にそう聞くとこっちまで歩いてきてたかしのノートを取り上げた。


「なっ、なんだよ。」


たかしも一瞬焦ってノートを見ている沙知を見上げる。


「たかしは頭は良くてもこういう作戦を立てるのはできないと思ってね。」


そう言って自信満々にたかしに笑顔を向ける。


笑顔というかバカにして笑っているといったほうが合ってるかもしれないけど。