「あ、お父さんからメールだ。もう着いたって。」


「そうか…なんか緊張するな。俺も愛理のおじさんに会うのは2回目だしな。」


お父さんは仕事でいろんなところに行ってるから賢斗もあまり会ってない。


そのまま近くの病院まで向かってお父さんと合流した。


「こんにちは…愛理の……幼馴染で、今もクラスも一緒で昔から愛理ともおばさんとも仲良くさせてもらってる、木原賢斗です。」


あれ、意外としっかり挨拶できるんだな。


「ああ…賢斗君か。大きくなったね。さあ、行こうか。」


相変わらず口数の少ないお父さんはお母さんの遺体がまだある部屋へと連れて行ってくれた。


もう会えるのはこれで最後なのだ。


でもそこには予想もしなかった人物がいた。


「愛理…!!!と、えーっと、木原君かな?」


そう言って賢斗の顔をジロジロ見て不思議そうに首を傾げているのはいとこの良太だった。