「んで、お前はどーなんだ?誰に追われてたんだ?」

冷静になったところでその質問か……。



思い出したくないな。

正直。


「山田麻帆。もー途中から狂い始めていつもの口調も忘れて殺しにきた。」


今もまだなにもないその影に怯えているのだから。


「山田ね…。あいつはやっぱり人を殺して自分が生き残ろうとか考えてやがるのか。」

あー、これ言っていいのかな?

私が賢斗を奪ったから。

私のほうが賢斗を好きだったって言ってたよね?

必死に逃げてたから記憶は曖昧だけどまあこんな感じだろう。


「私のほうが賢斗を好きだったのに、賢斗を奪うな!ってさ。」


そう言うと、ん?と首をかしげる。


「山田が俺を?冗談ももうちょっと上手にやれよ!ははは!」


お腹を抱えて笑ってるけどほんとなんだってば!!


てかこっちは笑い事どころじゃなかったよ。

本当に殺されるかもって思ったんだから……。



「でもあらんが協力してくれたら3人だね…。でもさ、クラスメイトを殺さずにこのゲームを終わらすってことはお母さんを殺さなくちゃダメってことだよね?」


いつかはこうなる。

って分かってたけどまだ中3の私たちには重い現実だった。


賢斗もそれしかないといった様子で頭を悩ませている。

「明日、協力してくれる子だけ私の家に来てもらおう。日曜日だしさ。みんなとお母さんでなにかいい方法ないか聞くしかないよね。」