一階から声がした。

「何してるのー?学校遅れるわよ。」というお母さんの声に

「はーい。」とだけ返事して階段を駆け下りた。

千穂のおかげですっかり熱もなおり、クラスゲームが始まってから1番身体が軽い。

「今日は機嫌がいいのね。」

「うん、まあ。」


だって千穂に助けてもらったんだしずっと落ち込んでるわけにもいかない。


なんか分からないけど元気が体の底から出てくる。


今日は前髪をくるんと巻き、スカートの丈を短くおる。

そして自然に鏡の前に立つ。

「何か今日、いつもの私じゃないみたい。」


この時はクラスゲームのことなど忘れて家を出た。