「うん、けど多分死んじゃうけどね。でも誰のせいでもないよ。」

賢斗は横でそのやりとりをじっと見ていたけどなにも言わなかった。


「愛理、賢斗、生き延びて!2人と出会えてよかった。悔いはないよ。」

そんなお別れみたいな言葉言わないで!

「ちほがいて本当に助かった!ありがとう!」

ちほの目からも私の目からも涙が溢れ出す。

「ばいばい!」


12時59分55秒、千穂は私の手を握ったままそう言った。


そこで私の意識は途切れた。