尚も黙ったままの彼女を見て、カナは一層眉を寄せて俺を見上げる。
「ハル、何か言ったら?」
「あ、あぁ……。あの、ごめん、今彼女3人いるからさ、
君とは付き合えないかな。ごめんね」
表情1つ変えない。
なんだか俺の苦手なタイプだ。
「……ハル、この子と付き合ってあげなよ。私、本気で好きなヤツできて、
遊びやめようかなって思ってたとこだし。そしたら彼女2人になるじゃん」
俺はいきなりのカナの言葉に、一瞬パチクリしてしまった。
「は……? いや、待て待て、俺がこの子と付き合う?
ってかカナさん? 別れるって事?」
正直この子とは――ちょっとムリなんですけど……。