*梨乃side* 私と向かい合ったドレッサーの間に冬音ちゃんがいる。 彼女に可愛い服を着せて、今は髪のセットをしている。 私と冬音ちゃんは、ここ、私の家にいる。 「えーと……、どうしてこうなったんだっけ?」 冬音ちゃんが、されるがままになってお人形みたいにドレッサーに向かい合っている。 「うん? 冬音ちゃんを可愛くするためだよ?」 私は冬音ちゃんの髪をとかしながら答える。