『弟みたい』
ってあの綺麗な笑みで言われた時は、大人の余裕が見えて悔しくて、
どうしようもなく腹が立った。
その時ぐらいから、俺は彼女に惹かれていったんだ。
他の男に言い寄られる所を見る度に俺は助けに行って、それが先輩であっても、
(っていうかほとんど3年だし、高校生の時もあったな、)
ボロボロになりながらも彼女から遠ざけた。
ボコられた俺を手当てしながら、彼女が
『どうしてここまで……』
って心配そうにつぶやくから、その時、告白したんだ。
そしたら、あの綺麗な笑みで、
『しょうがないなぁ』
って言ってくれたんだ。

