神木の下で会いましょう

「なーに?」


その場から動かない昴に問いかける。

やだな、眉間に皺寄ってるし。

お爺ちゃんみたい。


「何か話があるんじゃないの?」


昴が考えていることくらい、私には分かるよ。


「めぐちゃん?」


ピクッと反応する姿は本当に分かりやすい。

昴はめぐちゃんのこと本当に好きなんだね。


「やっぱり助けに行けば良かったのに」

「あれは本当に間に合わなかったの」


漸く口を開いた昴は顔がりんごみたい。

真っ赤っかだ。


「ふふっ、でなーに?」

「お花見行かない?」

「お花見?」

「うん、春日神木神社にある桜の木」


神社にある一本の桜の木……なるほど。


「いいよ」

「じゃあ今週の日曜日」

「めぐちゃんは私が誘うね」

「ありがと」


目を細めて微笑む昴の目は優しかった。

ーー桜の木の下で告白すると想いが叶う。


「伝わるといいね」


縁結びの神様として知られる春日神木神社の伝説。