「なんだよ」 修司は可笑しそうに笑いながら、「サッカーやろうか」と私の手を握って走り出す。 「え、ちょっ…」 引っ張られながら、さっき立っていた場所を振り返る。 やっぱりそこには何もなくて、その場所に見覚えもない。 けど、どうしてか、懐かしくて、温かい場所のように感じた。