サッカーボールを拾い上げてみると、なんだか懐かしいものを見るみたいな、不思議な気持ちになった。 「サッカーボールなんて持って何してんの?」 走って、息を切らせた修司が、不思議そうな顔つきで、ボールを持つ私を見ている。 「え…?えーっと…」 そういえば、さっきまで何かをしていた気がするけど、思い出せない。