いつも利用する駅で降りて、家までの坂を登る。 この坂が通学路で一番嫌なところなんだけど、今日の私は気づいたら登り終えていた。 そんな調子だから、当然家に帰ってからもあらゆる事がいつもよりも早く終わった。 途中で寝ちゃう課題も今日はすぐに片付けたし、お母さんに「早くお風呂入りなさい」って怒られることもなかった。 時計の針は9時を指している。 こんな時間に全てのことが終わって、余裕を持ってる私はいつぶりだろう 恋のパワーってすごいなあって実感する。