「大丈夫か?」 ブランコから立ち上がる私をカイが支えてくれる。 「たまにあるの、こういうこと。気にしないで」 そう言って何でもないかのようにカイからボールを奪い取って蹴りだす。 「あ、おい、待て」 「奪えるものなら、奪ってみろ」 って逃げてみるけど、当然のごとくカイの方が上手いわけで、あっという間にボールを奪い返される。 「お前、相変わらずサッカー下手だな」