「なんでもないよ」 私は2人に何かを悟られないように、できるだけ普通に振る舞う。 「なんで隠すんだよ?」 なのに、カイは未だに楽しそうにいたずらに笑っている。 「何も隠してないから」 私はカイに答えるより、怪しまれないように実夏と綾斗くんに向かって言った。 そんな必死な私なんてお構いなしにカイは私の肩に手をまわして、 「2人っきりになりたかったんだよな?」 って私を見つめて言う。