私は急いで実夏のところに向かう。 ......あれ? 実夏がいる席に近づけば近づくほど、見覚えのある人が見えてくる。 あの人...... 明るめの茶髪に、ポケットに手を突っ込んでスマホをいじっているあのダルそうな感じ 間違いなく、パーカーの人だ どうしよう? 私はまだあのパーカーを返していなかった。 返さなくちゃダメだよね でも、あの人に声かけるの...... 「ムリ」