「いいの?なんか、ケンカしたみたいじゃなかった?」 たしかに、そんな気もする。 ちょっと感じ悪かったよね...... でも、あれ以上あの場にいるのは無理だった。 どうして、好きな人の前だとうまくいかないんだろう 「修司くん、戻っちゃうよ」 グラウンドに戻っていく2人を気にしながら実夏が言う。 こんな時、『修司くん、頑張ってね』ってみんなみたいに言えたらいいのに。 私は沸き起こる感情に突き動かされて、振り返って叫んだ。 「修司ー!ケガするなよー!!」