このアルバム、やっぱり普通じゃない。 私は確信した。 私だけが見てる時と、お母さんに見せる時で、アルバム自体が変化している。 「じゃあ、私が赤ちゃんの頃、一緒に遊んだ子とかいなかった?」 もしいるとしたら、間違いなくその子だろう。 そう考えての質問だった。 でも、お母さんの答えは「いない」だった。 お母さんですら知らないなら、どうやって知ればいいのだろう 「春依、そこにいると邪魔だよ」 お母さんはせわしなくキッチンを動き回っている。 私は仕方なく諦めて部屋に戻ることにした。