発車ベルが鳴りゴトン、と12時間55分の旅が始まった。
僕は青森までの切符を買い、そこから札幌へと行く予定だ。
♪~
鉄道唱歌の聞き慣れたチャイムが鳴り、車内放送が始まった。
「今日もJR西日本ご利用ありがとうございます。この列車は特急白鳥号青森行きです。途中新大阪、京都、敦賀、武生、鯖江、福井、芦原温泉、加賀温泉、小松、松任、金沢、高岡、富山、魚津、糸魚川、直江津、柏崎、長岡、東三条、新津、新潟に停車します。新潟より先の停車駅は後ほどお伝えいたします。次は新大阪です。新幹線、地下鉄線はお乗り換えです。」
隣に一人の同い年くらいの女の子が乗ってきた。
「隣、、、良い?」
どこかで見たことがあるような雰囲気だ。
少し気になりながらも気にしないふりをしていたら、新大阪についた。
「...次は京都です。」
車内放送が終わると女の子が話しかけてきた。
「久しぶり、峰くんだよね。」
僕はびっくりした。
よく顔を見ると中1の時引っ越して行った鹿野だった。
変わらない声が懐かしくさせていたのだと思った。
実に、、、5年ぶりである。
確か関東に行った鹿野にここで会うとは思ってもいなかった。
あれは、まだ新芽が見える寒い2月のことだった、、、、