人差し指を立てニッコリ笑顔で告げる。

すると健吾のこめかみが一瞬ぴくっと動いたように見えた。

「ほう……優しそう、ね。」

「うん、…それに、私が健吾に質問ばっかりしてたら健吾の勉強が進まないでしょ?」

少しでも健吾の負担を減らしたいのも理由の一つだ。

そう言うと、健吾は足を組んで横を向いたまま、目線だけこちらに向けてきた。

「……なあ、さより。」

それは妖艶な流し目で

「お前には、……俺がいればいいだろ?」

「~~~っさあ、課題に集中!頑張ろう!」



(ヤバい、私今、絶対顔真っ赤…)

(他の男に渡してたまるか)