あやめも知らず




「そうかそうか。本当は優しい子なんだ。お主は年齢も近いであろう。仲良くしてあげて欲しい。」

「父上!」


王子が狼狽えて言うからクスリとしてしまった。
このやり取りがまさに親子だ。


「噂の臣下が良き娘で安心した。愛らしい笑顔よのう。これから誠心誠意尽くしてやってくれ。」

「もちろんでございます。」


隣の王子の悔しそうな顔が目の端に見えて笑いそうになる。
正面から拝みたいところだ。