ひと夏の恋【短編】

しばらくして
大粒の雨が
降ってきた。

みんなで海の家に
逃げ込んだ。

私は唐揚げを頼んだ。

あの人が唐揚げを
持ってきたんだ。
新菜が肘で
つんつんしてくる。



受け取ろうとしない私に
新菜が
この子です。
と言った。


〈唐揚げです。〉

あの人が渡してきた。
『どうも////』


ヤバい・・・。
絶対顔真っ赤になってる・・・。


唐揚げを食べるのが

もったいなくて
ちまちま食べた。