その日、一緒に帰った。

「あの…王子くんはお家どっち方面なの?」
「ああ…あっち」

指さした方は私と家とは真逆。

「逆じゃないですか!急いで戻らないと…」
「家まで送るよ。こんな暗い時間に彼女を置いて帰れないよ」

彼女…。
その響きになんだかキュンとしてしまう。

「ほら、ついたよ」

ああ…楽しい時間はすぐに過ぎてしまうんだね。

「今日はありがとう、気をつけてね」
「おう!おやすみ」
「おやすみなさい」

私はほっこりした気分で家に入った。