「恋夏ーーーっ❣ ……ってなにしてんの?」
いきなり話しかけられて、びっくりして、メモを後ろに隠した。
「なーんだ、秋菜かー。」
秋菜は、私の大の友達。明るくって優しくって 頭が良くて。とにかく何でもできる。だから、とてももてるのも当たり前なのだ。
「なによー。秋菜だよっ、秋菜は来ちゃダメじゃないでしょーーっ?」
ニコッと笑った秋菜は可愛らしい。
瞳に太陽がキラッと輝いた。
「だめじゃないけどさー。」
口を尖らせていうと、
「おこらなーい怒らないー!」
「……で?その手に持ってるのはなに?」
興味深げにきいてきた。
「あー…。これ…… ……」
私は、言うのが恥ずかしくて声がうまく出せなかった。
「でたーー!このもじもじ度は、春陽になにかするんだ。」
「……っ」
「もー。わかったわかった。告白……!?」
私が言葉に出せない性格だと、よくわかっている秋菜はYesかNoかで答えられる質問にしてくれた。
「う……」
うん までいえなかった。すこし頭を下にふってyesをつたえる。
「えーー!?まじで!?」
まじだよー。まじなんだよーー。
「あの、恋夏だよね!? ひっこみじあんで 喋れなくて 男子とかとそんな話さない!?」
「そ……そうだよ」
褒めているのか、な??
苦笑いをしながら答えると、
「やるねぇ~」
と目を細めながら秋菜がにやにやしてきた。
「やめてよ。答えが、思ってたのと違ったら余計に悲しいんだから!」
私が、秋菜の不気味な笑いをやめさせようとすると、
「いいじゃない。春陽、恋夏のこと好きだと思うし♡それにそれに、ふられてもそこから続いて叶う恋だってあるんだしさ!」
……それは聞いたこともある。でも、1回伝えたらきっと私はもう一度だなんてできない。ただでさえ、人見知りでできれば仲良くないなら、話したくもないのだ。
「ねっ?ねっ?」
と私の顔をのぞき込む、秋菜をわざとスルーして私は考えていた。
タオル……返すだけだって思えばいいんだ。それだけ。